ストレス社会で増える「ドライマウス」― 口の乾きは、身体からのサインかもしれません
こんにちは
武豊町のとみ歯科クリニックです(#^^#)
最近、「口の中が乾く」「朝起きると喉がカラカラ」「口臭が気になる」と感じることはありませんか?
こうした症状の裏には、唾液の分泌量が減少する“ドライマウス(口腔乾燥症)”**が隠れている場合があります。
日本では、軽度を含めると約800万人以上がドライマウスの症状を抱えているといわれており、決して珍しいものではありません。
現代社会では、ストレスや不規則な生活習慣、マスク生活の影響などが重なり、口の乾燥を訴える方が増えています。
まずは、その原因を少し詳しく見てみましょう。
■ドライマウスの主な原因
健康な成人は、1日におよそ1.5リットルの唾液を分泌しています。
しかし、次のような要因で分泌量が低下すると、口腔内が乾燥してしまいます。
- ストレスや緊張
仕事や人間関係のストレスが続くと、交感神経が優位になり、唾液の分泌が抑えられます。最近では、常に緊張状態にある働き盛りの世代にもドライマウスが増えています。 - 口呼吸の習慣
鼻づまりやマスク生活の影響で口呼吸が習慣化すると、乾燥しやすくなります。 - 加齢や筋力低下
年齢を重ねると咀嚼(そしゃく)筋や唾液腺の機能が低下し、唾液の分泌が減ります。 - 薬の副作用
抗うつ剤・抗ヒスタミン薬・降圧剤など、一部の薬には口渇の副作用があります。複数の薬を服用している方は特に注意が必要です。
■唾液が減ると起こるトラブル
唾液は、食べカスを洗い流してお口を清潔に保つ「自浄作用」や、細菌の繁殖を抑える「抗菌作用」など、
お口の健康を守るうえで欠かせない働きをしています。
そのため、唾液が減ると――
- 虫歯や歯周病のリスクが上がる
- 口臭が強くなる
- 食べ物が飲み込みづらくなる(嚥下障害)
など、さまざまな問題が現れます。
特に高齢者の場合は、唾液不足により誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)のリスクが高まることもあります。
単なる「口の乾き」と軽視せず、早めの対策が大切です。
■日常でできるドライマウス対策
①こまめな水分補給
唾液の主成分は水分です。のどの渇きを感じる前に、少量ずつ水を飲む習慣をつけましょう。
②ガムを噛む・よく噛んで食べる
噛む刺激が唾液腺を活発にし、唾液の分泌を促します。キシリトール入りガムもおすすめです。
③鼻呼吸を意識する
口呼吸をしていると常に乾燥状態になります。鼻呼吸を心がけ、就寝時にマスクや保湿テープを利用するのも効果的です。
④リラックスする時間を持つ
ストレスをためないことも大切な予防法のひとつ。深呼吸や軽いストレッチ、趣味の時間を取り入れましょう。
■まとめ ― 早めの相談で、お口の健康を守りましょう
ドライマウスは、ストレス社会を生きる現代人にとって、誰にでも起こりうる“身近な病気”です。
放っておくと、口臭や虫歯、さらには全身の健康にも影響を及ぼすことがあります。
「最近、口が乾く」「水分を取ってもすぐ喉が渇く」――そんなサインを感じたら、ぜひ一度歯科医院でご相談ください。
お口の状態を確認し、生活習慣や体調に合わせたケア方法をご提案いたします。
お口のうるおいを保つことは、健康な毎日の第一歩です。
気になる症状がある方は、どうぞお気軽に定期検診・ご相談にお越しください。







